(中まとめ)

  経済産業省は、2011年9月28日に、
  事故時運転操作手順書「第22章 自然災害事故 大規模地震発生 津波発生」を含む手順書全部
  を東電から入手していた。

  しかるに、下記3会合の中の1号機の運転に関する部分の説明において手順書「第22章」は
  一切出てこなかった。津波監視設備および津波対応が機能していたのかどうかも含めて。
   ・ 2011年10月24日 政府・東京電力統合対策室合同記者会見
   ・ 2011年11月25日 福島第一原子力発電所事故の技術的知見に関する意見聴取会(第3回)
   ・ 2011年12月09日 福島第一原子力発電所事故の技術的知見に関する意見聴取会(第4回)

  上記3会合の説明においては手順書「第22章 自然災害事故」全体が隠蔽されていたのである。
  通産省と東電がつるんで記者および出席者を誤魔化していたのである。
  手順書「第22章 自然災害事故」が公表されれば、「なぜ、減圧しなかったのか?」 「津波
  の前に減圧していればメルトダウンしなかったのでは?」という疑問が当然のこと浮上する。
  この疑問の浮上を避けるため「第22章」全体を封印し、経産省内に留め置いたのである。

  経済産業省が、
  事故時運転操作手順書「第22章 自然災害事故」を他の手順書にこっそり潜ませて、
  
手順書全部を一括公表したのは、2011年12月20日になってからのことであった。




  なお、経済産業省の外局であった原子力安全・保安院は2012年(平成24年)9月19日に廃止され、
  環境省の外局である原子力規制委員会へ移行した。













  これはもう、再稼働の条件に「事故時の運転操作録画ビデオの提出」を
  入れ込まなくてはならないでしょう。必須です。日本を守るために。
  東電に対してはそうするしか仕方がないでしょう。新潟県殿。


  以下、証拠資料の収集はもう終了していますが、物語化はところどころと言ったところです。
  最新版についてはネットをご覧下さい。
  嘘の行方:3.11、1号機で高圧ウロウロ運転、嘘に 嘘を重ねる東電、付き合う 経産省(全13話)
  20110523 -(第1話)東電が嘘をつく予感
  20110618 -(第2話)東電は国民を誤魔化すことに踏み切った
  20110907 -(第3話)「切り貼り」と「黒塗り」の手順書で誤魔化し画策  
  20111024 -(第4話)でっち上げ報告書 -1号機  
  20111024 -(第5話)でっち上げ報告書による誤魔化し記者会見
  20111116 -(第6話)でっち上げ報告書 - 2号機 - 3号機
  20111125 -(第7話)技術的知見 - 原子力村の官僚が出席者を誤魔化した - 1
  20111202 -(第8話)
圧力を下げていれば18時頃メルトダウンを防ぐチャンスが巡って来たのに
             (第8につきましてはホームページをご覧ください)
  20111209 -(第9話)技術的知見 - 原子力村の官僚が出席者を誤魔化した - 2  
  20120620 -(第10話)開き直りと風化狙いの東電報告書  
  20120705 -(第11話)東電は突飛な逸話を繰り出し国会事故調を手中に収めた  
  20131213 -(第12話)東電は突飛な逸話でさらに深みにハマる  
  20180518 -(第13話)7年後、原発抱えた新潟県、手順書問題大バトル、東電はトボけたまんま
             新手の嘘がそのまんま、このままの再稼働はあり得ない
                                東電-嘘の行方 20230331版